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「人を惚れさせる男」吉行淳之介伝(佐藤嘉尚)
題名は「惚れさせる」となっていますが、 著者が「惚れた」のですね。 わたしも吉行ファンなので、 書かれている内容はほぼ知っていることなのですが、 吉行に対する、まっすぐな愛情と目線がすなおに伝わってきます。 著者が編集者として、吉行と最初に会ったのが24歳の時。 これは、うらやましい。そのとき、吉行44歳。 以来、吉行を自分の人間としての師匠と決めて、 今日にいたっているという。「惚れた」のですね。 勤める出版社がなくなり、「面白半分」という会社を興したのが27歳。 この雑誌の初代編集長が、吉行淳之介ですからね。 まさしく、出会ったのですね。 この「面白半分」というネーミングが、いかにも吉行らしい。 そして、吉行に続いた編集長たちとその企画が、またすごかった。 野坂昭如は、「四畳半襖の下張」で猥褻文書の裁判事件。 開高健は、「洋酒天国」をおもわせるコラム風記事の編集。 五木寛之は、「日本腰巻文学大賞」というヒット企画。 藤本義一は、直木賞受賞前で、「没」の特集。 金子光晴は、その存在がもう編集長。 遠藤周作は、カソリックの神父とキャバレーの女の子との対談。 井上ひさしは、「CMまる一日」と、ひたすらテレビにこだわった。 田辺聖子のときは、迫力ある「匿名座談会」。 筒井康隆は、クレージーな編集で高校生大学生の人気を得た。 半村良は、「南千家流」企画で、その卒業試験の応募が殺到。 いや~、あらためて書き出すと錚々たる作家が並んでますね。 いや~、27歳の編集者。やりますねぇ。楽しかっただろうなぁ。 わが書棚には、 「とにかく、吉行淳之介。」 「さて、田村隆一。」 「こっそり、遠藤周作。」 「決定版、野坂昭如。」 「これぞ、開高健。」 「いま、五木寛之。」 「かくて、水上勉。」 以上の「面白半分」の臨時増刊号が残っている。 「とにかく、吉行淳之介。」は、100号の記念号でもある。 また、この増刊号シリーズも読み直してみよう。 「淳之介流 やわらかい約束」(村松友視)もおすすめです。 村松さんも、 「一度会うと誰もが『自分の吉行』と思い込んでしまうような魅力がある」 と語っています。
by kishimoto_hajime
| 2009-06-18 12:24
| 読んだ本
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