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「歴史を動かしたプレゼン」林 寧彦(新潮新書)5月の新刊です。
プレゼンとか、企画とか、広告とかのキーワードにすぐ反応するわたしです。 つい、手にしてしまいましたね。 ・コロンブス ・豊臣秀吉 ・大黒屋光太夫 ・クーベルタン 広告業界のプランナーである著者が、 この4人を例に「プレゼンテーション」を、わかりやすく解説しています。 でも、この腰巻き文「どうやって相手をたらしこむか」は下品だなあ。編集者が、悪い。 わたしは、最初のテーマ、 「コロンブスはいかにして新大陸発見プロジェクトのスポンサーを獲得したか」という プレゼンが、いちばん面白かった。だが、その後の順に楽しくなくなったのは残念。 これは著者が、「プレゼン」にはいろいろあるよと伝えたかったんだと思うのだが、 物語仕立てに多少の難しさもあり、その意図が薄まってしまったのかもしれない。 まず、コロンブス。 「いよー、国が見えた(1492年)コロンブス、新大陸発見」は、知っている。 でも「イタリア人なのに、なぜスペインへ行き、また支援獲得できたのか」とかの 素朴な疑問を多くの人は持っているとおもう。それらの「なんで?」を、知りたい。 プレゼンする相手(読者)は、もう前傾姿勢で耳を傾けている。場の状況は、いい。 時代背景、コロンブスの動きのピースをはめ込んでいくだけで、まずつかみは成功。 そこからの広告会社ネタは効果的だ。 例えば、ポルトガルを競合に例え、家電メーカーM社で通らなかったCM企画を (もちろん了解をとって)ライバル社のT社に持ち込み成功したとかの話を合わせる。 そして、提案を通すための作戦、裏話の紹介は、ともに企画しているように思わせる。 著者の語りも滑らかだ。まとまりもよく、いいプレゼンだと思う。 次に、豊臣秀吉。 「清洲会議」を、柴田勝家と豊臣秀吉との競合プレゼン合戦としての解釈だ。 これは、「プレゼン」かなあ…。「根回し」「気配り」「営業」のほうだと思うが。 また、秀吉贔屓すぎるのが気になり、ちょっと違うんとちがうか…と プレゼンを聞いている途中で、あれこれ歴史チェックするほうに気がいった。 おお、大黒屋光太夫。 「おろしや国酔夢譚」の、あの話だ。 「いかにしてロシア皇帝に日本への帰国を認めさせたか」なのだが、背景を語るために この章は光太夫の物語にほとんどを費やしてしまっている。おーい、前振りが長すぎる。 結局は、プレゼン「文書」のつくりかたを言いたかったようだ。 最後、クーベルタン。 東京都が落選した2016年オリンピックとプレゼンの言葉認知ネタから話は始まる。 この時NHKのニュースで「プレゼン」「プレゼンテーション」という言葉が流れたとか。 この章はどこか散漫というかポイント締まりが悪い。「イベント系」企画だからだろうか。 こうやって見てくると、「4つの案」が順番にプレゼンテーションされているかのようだ。 やはり、いちばん最初の企画提案が「イチ押し」なんでしょうね。 その他、3案お持ちしました、みたいに見えてしまうのが残念だ。 実際のプレゼンの場のように、 「あとがき」でもう一度、それぞれの提案の企画意図を整理しなおしておいたら、 この本を手にとった読者に、もっと「プレゼン」が分かりやすく届いたかもしれない。 (浪花の「えべっさん」では、お参りのあと裏に回って「たのんまっせ!」と念押しする) いや…同業界、同職種なので、ちょっと辛口視点になってしまったかな。 「わかった、みなまで言うな。自分がほしかったのは、まさにそれだ!」 「あんたが言いたいことは、◯◯いうことやな」 プレゼンの場で、会議の場で、飲みの席で、こんな会話ができるとほんと最高です。
by kishimoto_hajime
| 2010-05-26 00:31
| 読んだ本
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