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「宴」というのは、神様に感謝する行事で、
拍子を打って感謝を表わし、そこで捧げられたのが「歌」だった。 そーかー。それで、いつも「宴」がでてくるんだな。お仕事だったのだ。 よく歌詠み宴会してるなあ、と今風の「宴」の会を想像してたわたし…。 ・ ・ 天平2年(730)正月13日、官僚以下九州一円の官人を集め 大伴旅人の邸宅で催された宴、いわゆる「梅花の宴」三十二首に、 わが園に 梅の花散る ひさかたの 天より雪の 流れくるかも という旅人の歌があって、 この「梅」は「白梅」で、雪の白とあわさって冬の情景が思い浮かびます。 梅花の落ちるさまを「天より雪の流れ来る」と。また「ひさかたの」という 表現を用いることによって天空は無限の広がりを持ち、まさに雪の乱れ来る 空にふさわしい。(中西進さんの注釈)という名歌なのですが。 わたしがナルホドとガテンしたのは、 旅人の時代は、まだ梅が珍しく数が少なかった、という情報。 ということは、中国から輸入されたばかりの最先端の流行を取り入れた歌なんだ。 ま、海外に近い太宰府だし、長官の家ですから当然植えられていたのでしょうが、 「白梅」はエキゾチックの象徴だったのですね。 そーかー。それで「梅花の宴」三十二首は梅の歌ばかり出てくるんだな。 (ほんと、万葉の時代、花といえば「桜」ではなく「梅」なのです) 梅って、奥ゆかしくて上品で 日本の、古来からの花、っていう印象が…と、ずーっと思っていたのですが。 先日のNHK歴史秘話ヒストリア「万葉集」。いや、勉強になりました。 それと「流れくるかも」の「かも」ですが、 「感動の助詞であるが疑問の意」と説明があります。 これって、現在使っている「…かも」、英語でいうmaybeですよね。 1300年前の人たちと同じ言葉遣いしてるんだあ、と不思議な気持ちです。 花水木が咲く公園の前の畑です。 少しずつ季節が、というか地球は回転してるんだなあ、なんて思いました。
by kishimoto_hajime
| 2011-02-23 01:00
| 言葉・万葉集
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