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「お会いしてから30年になります」と、ウエタケさんがやってきた。
「東京ディズニーランドと同じです、30周年」と笑って言う。 そうだった。わたしが事務所を開いた年の入社だったですね。 酒を飲まない、いや飲めない彼なんだけど、日本酒の店に向かう。 小さなグラスにほんの少しビールを注いで、乾杯につきあってくれる。 店の主人には、わたしが飲みますから、と笑って伝える。 カツオにヒラメ、ブリ、ブタイ、活トリ貝、 ノドグロは炙りで、活アナゴは焼霜造りで。 お造りに工夫があります。うまい!美味しい! トリ貝、ほんとに美味い。と声かけると、 「いま、剥いたとこやから」とちょっと自慢げ主人。 では、ぬる燗を。 東京の酒からにします、と主人。 ウエタケさんの東京ことばに反応したか? 「喜正」純米。東京都あきる野市…どのあたりか。 ウエタケさんに聞こうとしたが、さっきから溢れるような勢いで いろんな話をし続けているので、その流れを止めないように胸にしまう。 「神話の国 出雲の酒」とあります。 うむ、ぬる燗好きにはいい流れです。 小さいほうの徳利なので、いい具合に次の酒に移れます。 うまい!安心感ある味です。 出番を待つ日本酒たち。いやー、おまかせします。 「亀齢」辛口純米八拾。広島は西条の酒です。きれいな酒です。 野菜も食べましょう、酒の肴になるもので、とウエタケさん。 「トマト」「焼そら豆」でもいい?「焼アナゴ」と「生ハムのルイベ」もね。 あんなことあった、こんなことあった。大阪で、東京で、仙台で。 機関銃のように話し続けてる。呑む、食べるがもどかしいほど。 おや、主人からのサービスの一品です。おおきに。頂きます。 ウエタケさん、上手にきれいに魚を食べるなぁ。魚好きの我、恥ずかし。 いやー、呑んだ食った喋った。ようやっと、ひと息。 今回も美味し楽しの酒ストーリーをご馳走さまでした。 主人夫婦の見送りをうけて、新地へ移動。 30年間のほんの一部の話をしてるだけのはずなんだけど、 また話し込み、気がつけば時計の針は深夜2時を過ぎていた。 あくる日、朝から会議があると聞いていたのだが。ごめん。ありがと。
by kishimoto_hajime
| 2013-04-17 00:44
| 食べる・飲む
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