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『土砂降りの雨の、隙間をぬって、アユを掛けてきました。
よろしければ、今夕でも、くっちまえで。』 先の連休明けの朝、釣師ozakiさんからメールが来たんです。 おお!待ってたぞー。 梅雨あけになってからの出漁と聞いていたけど、 今年は雨が降らず川が涸れてしまっているのでどうか、 と6月半ばの連絡だったので、どうかなと思ってたのです。 この日、夕刻からの予定があったのだけど、即キャンセル。 「駆けつけます。で、何時に?」と即返信メール。 「くっちまえ」。いい名前の店でしょ。 店主が釣る、客が釣ったのを持ち込む。 釣り好き、魚好きが集う宿のような雰囲気をもつ居酒屋です。 久しぶり、元気そうで、とまずビールで乾杯。 「今年は、どこへ?」と聞くと、 「島根に、行ってきたんです」。 え、島根県…。鮎と川がイメージできないので、 「島根にはいい酒があるなぁ」とピントはずれの返事。 「場所としては、津和野ですね」。さらりと、ひと言。 いやー…釣師、アユを求めてどこへでもなんですねぇ。 島根と山口の県境にある「高津川」。 この川は一級河川としては珍しくダムがない美しい川なんだとか。 でもって、ここのアユは日本で三本指に入るおいしい鮎だという。 「いま、焼いてもらってますから」。おお、楽しみです。 「その前に、鰹、いきますか?」。もちろん、と頷きます。 日本酒は緑川があったよね、と女将さんに声をかけてくれる 焼酎派のozakiさん。「八海山があるよ」と調理場から主人の声。 八海山にします。ぬる燗で。 大テーブル前席の常連さん、ほんとの漁師かと思ったほどの、 その雰囲気その陽焼けぐあい(笑)。海釣り派の方のようだ。 お、アユの塩焼きがやってきました。 おお。大きいですね。うれしいっす。 だったよな…とやってたら、 「アユ、起こして、押さえてください」とozakiさん。 そうだった。あれ?…あたまが取れてしまった。 「尾ビレを先にとらないと」。おっと、そうだった。 川魚を美しくすっと骨抜きできるようになりたいものです(汗)。 では、いただきます。 うまいっ美味しい。おいしいとうれしい。 あっ、という間に2匹がなくなりました。 「もひとつ、食べます?」とozakiさん。 自分の皿のアユを1匹渡してくれる。ありがと…、でも…。 「むこうで食べてきたから」その言葉に甘えて、うれしく頂きます。 いや、ほんとに美味しいアユです。うまいものは、うまい! うむ、淡麗だけれど熟成酒らしい味わい。 じっくりと余韻あります。 しあわせな時間でした。ありがとう、ozakiさん。 毎年お世話になります。来年もよろしくです(笑)。 *昨年は、高知の「仁淀川」のアユでした。
by kishimoto_hajime
| 2013-07-22 00:11
| 和食・居酒屋
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