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◎望郷:森 瑤子(角川文庫)
「ヒゲのウヰスキー誕生す」(新潮文庫)の隣にあったので、 つい手にとったのです。 「NHK朝ドラで話題!」「竹鶴政孝と妻リタの愛の物語」と腰巻きの帯。 竹鶴政孝には、「マッサン」と番組タイトルのルビが打たれています。 これまた便乗(笑)。NHK朝ドラって影響力あるんだなぁ。 題名の「望郷」、カバーイラストの絵、いまいち違和感があるが。 森 瑤子という作家の名前は、なんとなく記憶にある。 竹鶴政孝・リタ関連だし読んでおくか、とレジへ。 奥付をみると、平成26年8月25日改版再販発行とあります。 あれ、解説が、ないですね。文庫版では珍しいことだけど。 急ぎでの改版再販で、手配依頼できなかったのかしらん。 解説好きなもので、ないと寂しいなぁ。 さて、最初のページを開くと 「このストーリーは、竹鶴リタの伝記を参考にしたフィクションである」 とあります。フィクション、ね(笑)。そこを意識して読まないと。 こないだ読んだ「リタとマッサン」もフィクションだった。でも、つい ほんまかー、と思ってしまうのは、やはりほんとの物語を知りたいから。 この本も、うーむ。フィクション、ですね。 まさに、リタの伝記を参考にしたフィクションです。 これは伝記小説ではなく、伝記を参考にした架空の物語、小説なのだと じぶんに言い聞かせながら読むのだけど、「ほんまやろか?」の思いが どうもついてまわって離れない(笑)。なんか、違う…。 リタの、そしてリタの両親姉妹弟の描写が、これでもかという執拗さで くりかえし書かれていくのだけど、それは人物描写という域を越えて 作者の自己陶酔の世界に入り込んでるだけではないかと、冷めてしまう。 こういう小説というのもあるのだろうけど、 作者がリタに想いをはせ、語れば語るほどリタが遠ざかっていく。 リタにじぶんを映し込みすぎたのではないか。 読みすすむほどに、この作者はこういう性格なんだろうなと 物語ではなくそちらのほうに気持ちが向いたですね。 政孝とリタの会話が、最初からスムースすぎるのも気になる。 もっとつっかえながらの英語での会話だったのではないか(笑)。 詰まったりするからコミュニケーションが生まれると思うけど。 そして、この小説では登場人物の語りはすべて標準語なのだ。 摂津酒造も寿屋も大阪の会社だ。また政孝の実家は広島の竹原だ。 政孝とリタが最初に暮らしたのは大阪の帝塚山。 リタの日本語は大阪弁だったと思うけど(笑)。 「ヒゲのウヰスキー誕生す」(新潮文庫)は、 まさに竹鶴政孝物語という伝記ものではあるけれど、 こちらの本の二人のほうがロマンチックに思えるのはなぜだろう。
by kishimoto_hajime
| 2014-09-10 00:11
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