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[正平調]神戸新聞2017.8.1 福島県生まれの僧侶で、作家の玄侑宗久さんに「光の山」という短編小説がある。主人公の「爺さん」は放射能に汚染されてどうしようもない草木を刈り取っては、自分の土地に積んでいく◆「大丈夫、大丈夫」と言うのが、この爺さんの口癖で、しまいには勝手にごみを置いていく者まで現れるが、怒らない。「みんな、捨て場がなくて、困ってる」からと◆「大丈夫」なはずの原発が未曽有の事故を起こし、だれも責任をとろうとしない。ひとりで罪を引き受けたかのような爺さんを奇異に感じながら、ありがたい、と思ったほかの住民の気持ちが正直、よく分かる◆歓迎されざるごみはどこかが引き受けないといけない。そう理解はしても「うちの土地で」とは言い難い。原発の高レベル放射性廃棄物の処分地にふさわしい地域を、国が公表した。国土の3割が有望地という◆原発が動く限り、出てくる核のごみである。処分、と簡単に書いたが、地底で10万年先まで隔離が必要らしい。わが祖先が大陸から日本に来たのが3万年前というから、何と果てしなく重い未来への責任だろう◆引っかかるのは国が原発再稼働の旗を振りつつ、困ったね、と吐息をついていることである。大丈夫、何とかなるさ-。そう聞こえてならない。 ・光の山:玄侑宗久(新潮文庫)
by kishimoto_hajime
| 2017-08-09 00:11
| 東日本大震災
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